上海からの嫁

ひでおさん

2011年08月22日 14:40



 若いころは独身主義を唱えていた、長男がもう45歳なっていい加減に生活を自立するように厳しく申し渡したところ、上海出身の中国の女性と結婚すると宣言した。家内は驚いて、強く反発したが、私は多少驚きはしたが一方で、狭い日本に閉じこもるより、広い大陸に親類ができることにある種の夢が膨らんだ。詳しいきさつは知らないがきっかけはインターネットと言うことだから、今様と言えばそうであった。ただいろいろ、良からぬ話しも聴いているので、先方の実家を私が訪問して挨拶をすることを条件とした。

 この8月14日から3泊4日で上海を訪問した。中国のしきたりで、3日間会食が予定された。最初の日(14日)は先方のご両親との会食であったが、飛行機が悪天候のため遅れ通関したのは夜の8時半を回っていた。これでは当然正規の会食はキャンセルされたが、先方のご両親がとにかく家によってほしいというご希望でどうしたものかと迷ったが、私を出迎えてくれた、元勤務していた会社の上海事務所の所長さんが、直接車で彼女の家に立ち寄ってくれるということで、その言葉に甘えた。

 お宅は、浦東にある高層マンション群の一角であった。奇麗に内装されたお宅でお茶を頂き、挨拶もそこそこに近所にあるレストラン街に出かけたがどこもすでに閉店であった。これであきらめるかと思ったら、更に上海中心街まで車を飛ばし、夜の12時まで店を開いているというレストランに向かい、遅い晩餐を始めた。会食を予定して飛行機の中では何も食べずにきたので、かなり空腹で人ごこちがついた。







次の日、午前中は嫁の案内で、豫園を観光し、飲茶を頂いたのち、空港に出迎えてくれた前の会社の上海事務所長さんの好意で、上海の西40キロ位にある”朱家角”と呼ばれる一種の”水郷”にでかけた。月曜日であったので人ではあまり多くなかったが、ゆっくりと風景を楽しんだ。

 




 この晩と次の晩にそれぞれ先方の親族、友人との会食があり、最初は硬い表情であった皆さんと最後は、にこやかなひと時を過ごせ、中国に親戚ができたという実感が持てた。先方の親としてみれば一人娘を異国に嫁がせ、しかもかなり年が離れている(13歳?)ことを考えれば、何とか自立した生活ができるよう願っておられるのも当然のことだし、改めてその責任を痛感した。

 日本と中国の間は国家間としていまだ多くの問題を抱えているが、一方では個人レベルの交流と理解を進めることも重要で両国の友好を進めることに役立つと考えています。会って話をすればお互いすぐ親族としての親しみがわいてきます。だから私は”中国人”の嫁と言いたくはなく”上海出身の女性”と紹介することにしています。下の写真は私の新しい中国の親戚です。中国語の勉強にもさらに身が入ります。


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