かぐや幻想

かぐや幻想



                   かぐや幻想

 2週間前ぐらいに”音詩劇”という耳慣れないタイトルで”かぐや幻想”のご案内を頂いた。浜フィルを担当して以来、一つ頭から離れないことに”非可聴音”(耳に聴こえない高い音)が日本の楽器の琵琶や尺八に西洋楽器より豊富に含まれているというお話を、芸能山城組の組頭、大橋 力(おおはし つとむ)さんから聞かされていたことがあります。

 大橋さんは、非可聴音の効果を”ハイパーソニック・エフェクト”として、世界で最初にその脳に対する活性効果を発表した方です。そんなわけで浜フィルとして、この大橋さんの理論を参考に開発されたスーパーオーディオ(ソニーとフィリップスによって規格化された、生演奏の持つ非可聴音を含むCDで”SACD”の名前で市販されている)の定期的コンサートも行っています。

 このコンサートの参加者からはこのSACDを聞くことによ精神面での様々の効果が現れていると聞かされています。
こんなわけで、日本の音楽と言うものと、西洋音楽の融合が一つの課題としていつも頭にあります。そんな時この企画をご案内いただいたので、なにか参考になることがあると期待して鑑賞させていただいた。

 何しろ”音詩劇”と言うことは初めてでまるで見当がつかず、何を聞き、観たらいいのか始めのうち焦点が合わなかったが、琴、鼓、と言った和楽器と、バイオリン、フルート、ピアノ、シンセサイザーと言う、和洋の楽器編成で奏でられる、現代版”雅楽”をほうふつさせる音色は私が当てにしていたものに近かった。

 このホール(アクト中ホール)は浜フィルでも定期公演で使わせていただいているので、その音響の良さは十分わかっているが、同時に音楽には良いけれど、人間の言葉は時として残響が多く聞き取りにくいという面がある。そのため合唱の部分は折角日本語でやっているのに、言葉が聞き取れなかったのは残念であった。

 出だしは昨年春に見学した”芸能山城組春の祭典”の出だしと雰囲気が似ていた。ソロの時は何とか言葉が理解できて、かぐや姫の育ての親であるおじいさんのセリフ、”これまでかわいいお前と一緒に暮せたことが楽しかった。それで充分だ。”と言うところは、かなり仏教的に深い意味があるセリフであった。演出者がこれを意図していたとすれば、今後この線に沿って磨きあげていくと世界に於いての存在感を持つ可能性があると感じた。

 舞台は、美しく浜松ではあまり見られない、ショウ的要素で観客は興奮していた。
私にとっては、いろいろな可能性を感じさせてくれたものがありました。ただ一つの気がかりは、音響がマイクを通じており、私がこだわっている”非可聴音が潰されてはいないかと気がかりでした。関係者が一度、浜フィルのスーパーオーディオによる音の響きの違いを体験されることをお勧めしたいと思います。

 最後にこの30日(土)に浜フィルの”名曲コンサート”をご案内したいと思います。今回は、浜松出身で現在ヨーロッパでご活躍中の犬飼新之介さんによるショパンのピアノコンチェルト1番とベートベンの第6番〝田園”その他を予定しています。チケットはこの記事の下の方にスクロールすると現れるチケット販売サイト”ハマチケ”をクリックすると、案内と購入画面が出てきます。まだ指定席も少し残っています。お早めに是非お求めください。
 


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