プレゼンテーション動画サイト”TED"はなぜ人気があるのか?

 昨晩(2月17日)NHKのETVというテレビ放送で最近”TED"と呼ばれる動画サイトのプレゼンテーションが人気が高いという紹介があった。TEDとはTechnology,Entertainment,Design(技術、芸能、デザイン)のことだそうである。

 これを見ながら、なぜこの動画サイトが人気があるのか(すでにアクセス回数は10億を超えているとか・・)色々考えてみた。たとえば義足の人気女優の話など確かにストレートに感動させるものがあった。

 思うに、近頃の政治家の演説にしても、有名人の講演にしても一般受けを意識した、”生”でない話が多すぎるからだろうと感じた。このプレゼンたーたちは、報酬は無く、またこの動画サイトも無料で閲覧できるという。

 商業主義万能の世界で、厳選されたプレゼンたーを選び、厳選された聴衆に話をするという。これを運営しているのはNPOで商業目的でないという。しかしこれを運営するにはかなりの経費もかかるはずで、そうしたものは、サポーターによって支えられているという。

 またこの〝義足の女優”は10年前、最初のプレゼンテーションで、その後この動画サイトを見て感動した人からの寄付金があっという間に1億円を超え、そのお金で、この女優は身体障害者の活動促進組織を作ったという・・

 要するに今、人は商業主義でなく、生の声を聞きたい。お金を自分が感動したものに使いたい。お金目当てでなく自分の意見を話したい。という新たな社会活動により生きてゆきたい・・というような経済万能でない生き方を模索しているようだ。

 ホントの自分をさらけ出せ、妙に脚色された意見でなく、直に個人の打算のない意見が聴けるということに対する値打ちが誕生しつつある。新たな価値観で有り資本主義に毒された社会からの一つの逃げ場というか、新しいライフスタイルが垣間見られる。

 これを可能にしているのが、インターネットで、この巨大な情報システムが新しい”いきざま”を人類に暗示している。動画というのは言葉だけでなくその人の表情、パワーポイントなどの解りやすい資料などディジタル技術が生んだ、新しい社会現象だ。或る意味では”五感”に訴えるプレセンテーションであり、本物の持つ説得力だと思う。

 音楽での”非可聴音”効果のように、人の心を立体的に伝える手段だ。

 この番組の最後で、スエーデンのプレゼンたーがインタビューアに答えて”日本人はダメだ、行儀がよすぎる、ピエロにならないとこのようなことはできない”と言っていたことが気になる。

 現状は英語だけだから、英語が話せないとプレゼンたーにはなれないが、いまのところ日本人のプレゼンたーはいないという。韓国からは一人学生が指名されたと言っていた。

 ここにも、日本の政治家が大きく変わらなければ、ついていけない世界が生まれつつある。


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