非可聴音　ひでおさんのブログ

　昨日（５月２６日）奥村友美さんのピアノリサイタルを聞かせていただいた。
奥村さんの演奏を聴くのはこれで４回目か、一度は、浜フィルとの共演で有った。その都度、音は幅が広がってきているように感じています。

　昨日の演奏は、ベートーベン３大ソナタということで、観客が大いに楽しめる内容でした。演奏は本人の感情移入がかなり進んでいるような印象を受けました。

　本人の最後のごあいさつの中で”こうしてホールに来ていただける方のお陰で生活できている”という趣旨のことを述べられたが、平凡なようで〝プロ”として、このことを実感できるようになるということは大きな進歩だと思いました。

　今後の期待としては、今回はまだ友美さんとピアノとの格闘というか、自分流の解釈を表現することに重点を置いた演奏だったように感じています。

　欲を言えば御挨拶にあったようにホールへきてくれている人たちへの思いやりというか、”語りかける”気持ちを持って弾いていただければと思います。友美さんとピアノとの格闘を観客が傍観するという感じから、観客に語りかけ共に音楽を楽しみ、感動できる演奏会になっていくことを期待したいと思います。

　軸足をそこに持っていくことにより、より安定した、演奏スタイルが実現していけるように思います。技術的にはすでに高いものを持たれていると思いますので、心を磨いて、癒しと感動の大きな演奏を期待したいと思います。